『TRAVELLING -NZ編-』 できました【無料配布】

 

カフェは今月から再開しましたが、たくさんの方が来てくださり、嬉しく思っています。(できる限りの対策をして営業していこうと思っています。)

県外移動の規制がゆるくなったことで一気に日常的な動きにぐーっと戻しにかかっているような雰囲気を感じます。空の便もすでに満席が多く、出張があるときは早めに抑えたほうが良さそうです。

一方で地域のイベントはもちろん、自治会レベルでも夏を前に小さな集会ですら開催に消極的であるのはなんとも言えない気持ちになりますが、これも風習のようなものでしょうから仕方ありません。花火大会は軒並み中止で子どものことを考えると代わりにどんな風に過ごそうかと考えたりもします。まもなく静かな夏がやってきますね。

 

さて、カフェの冬季休業の話に少し戻るのですが、今年の冬(1月)は行きたかったニュージーランド(以下NZ)を旅してきました。2019年の春に欧州の冬旅を写真で綴った『TRAVELLING』なるタブロイド版を自費制作したのですが、今回のNZ旅も同じく自費制作、自費出版で発刊しました。冬季休業中の「お土産」の気持ちで作ろうと思ってやりはじめたものの、気づくと「作っている自分も楽しくなってしまった」こともあり、続編に着手した次第です。

さすがに今回はタイミングを見ながらでしたが、お蔵入りさせるほどのことでもなく、この度リリースです。オールカラーの全16Pと言ってもガイドブックではなく、自分が行った先々で見て感じたことを好きに自由に語っています。あまりにも素晴らしい国で妻も僕もNZが大好きになってしまいました。

春の営業再開を前に『ニュージーランドプレート』というスペシャルメニューを準備していましたが、4月から臨時休業に入ってしまい、多くの方にお届けできなかったことは残念ですが、なにかNZに絡めたメニュー企画はまた考えたいと思っています。楽しかった思い出をメニューにのせて届ければ、なにか特別な味がするかもしれない、と真面目に思っている僕です。

TRAVELLING -NZ編-は今月25日(木)からカフェスペースの設置しますのでどなた様もどうぞお好きに手にとってください。TAKE FREE!

そうそう、前回遠方の方から欲しいと言われたこともあって郵送料500円お支払いいただければ郵便で送れるようなシステムにもしていますので蔵庭にお越しいただけない方はよろしければこちらをご利用ください。
※設置ご希望の方はこちらにメッセージを入れていただければお送りします。

さて今週末もカフェは元気に営業します。

 

INTRODUCTION

 2020年1月のほとんどをニュージーランド(以下NZ)で過ごした。新型コロナウイルスが世界の脅威となる直前で、当時大きなニュースになっていたのはなかなか鎮火しないオーストラリアのニューサウスウェールズ州で起きた山火事だった。

 NZに行こうと思ったのは、多くの人が感じているのと 同じようにとにかくあの雄大な大自然を生で感じてみたかったことが一番にあった。それから思いつく限りのNZに描く良いイメージ、例えばオーガニックな食生活や ナチュラルなライフスタイル、牧歌的で大らかなでどこか優雅そうに見える人々、明らかに経済活動よりも国の環境保全を優先していること、そもそも自分自身の趣味嗜好がシティよりもカントリーサイドに寄っていることなどこの国を好きになる要素はたっぷりあった。何より家族で行くのに治安が良いことも大きい。  

 1月は夏真っ盛り。それでも平均気温は15度〜23度程度と抜群に過ごしやすい。陽射しが強いので紫外線ケアには注意が必要だが、ジメッとするような不快感もイヤな虫も皆無。ここ数年顕著な、「熱帯化した日本の夏」のことを考えると比較にならないほど快適に過ごせる。フィヨルド、海、森林、湖など観光資源は実に豊かで、その美しさに ひたすら圧倒された。  

 日本からの所要時間はオークランド直行便で10時間40分。時差は日本の時間にプラス3時間だ。オークランドから各都市へはローカル線がたくさん飛んでいるが、もし運転が好きな方ならレンタカーでの移動の旅をおすすめしたい。そこらじゅうにいる羊や美しい景観を眺め、疲れたらコーヒースタンドに入り、真っ青な湖で釣りをしながら大自然の中を走る旅は何もかもが格別だ。 通貨はNZドルとセントで1ドル=約75円くらいで、3ヶ月以内の観光・留学であればビザは不要。実に旅がしやすくハッピーな国、それがNZだ。  

 国連の持続可能な開発ソリューションネットワーク(SDSN)による2020年版の「世界幸福度報告書」-いわゆる世界幸福度ランキング-によれば、首位は3年連続でフィンランド。以下デンマーク、スイスと続き上位7ヶ国まで北欧諸国が占めているのだが、なんと第8位にランクインしているのがNZである。(ちなみに日本は62位だった。)この調査は153カ国・地域を対象に行われている。  

 「ユーフォリア」や「多幸感」といった言葉は薬学で用いられることも多いが、近年はウェルビーング(自身のコンディションのあり方)の概念が認知されていることもあって、「幸せな感覚」が心身の健康に必要な要素であることがわかってきた。どんなものや体験が自分の人生にとって「幸せな感覚」であるかについての興味は尽きないが、NZの旅が自分と家族にとって「幸せをもたらしてくれた旅」だったことは間違いない。

2020年6月吉日
戸田耕一郎